創栄図書印刷株式会社 | 『紙のサイズのA判・B判』ってなに⁉

『紙のサイズのA判・B判』ってなに⁉

2023/11/22

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こんにちは…第一製造部 IRIMOです。
立冬も過ぎ、暦の上では冬…。
今年は、本当に暖冬なのでしょうか。
風はしっかり冷たく、朝晩も冷え込んでいますが…
毎日の気温のアップダウンが激しい今日このごろ…
空気は澄んでいて、夜空を見上げると、お月様がきれいに輝いている時もありますよね。
疲れていた1日も、ちょっとほっこり…。癒されています。

さて、今回は、「紙のサイズ」について探ってみました。
紙を使う時に、「A4」や「B5」といったような紙のサイズを目にしたことはないでしょうか。
パソコンのプリンタなどで一般的に使用されている紙のサイズはA4、ノートなどではB5などなど…
このAとかBとか、その後の数字ってなんなのでしょう?

それぞれの正確な寸法は、JIS規格によって決められているようなのですが…
紙のサイズにはA列、B列といったグループがあり、A列にはA1、A2、A3…、B列にもB1、B2、B3…といったようにさまざまなサイズが存在しています。
それぞれ、サイズは「A0(841×1189mm)」「B0(1030×1456mm)」を原点とし、長辺を半分にしていきます。

※ABどちらも、短辺と長辺の比率は、「白銀比(はくぎんひ)」と呼ばれる「1:1.141…(ルート2)」になっているそうです。
(へぇ~、そうなんや~。はじめて知った編集長とIRIMOである笑)
「黄金比」の「1:1.618」と並んで美しく感じる形になるのだそうな。
紙のサイズ! 密かに、こだわりがあったのですね。

ちなみに、どんなサイズになるのかというと…

A列(単位はmm)
1 594×841
2 420×594
3 297×420
4 210×297
5 148×210

B列(単位はmm)
1 728×1030
2 515×728
3 364×515
4 257×364
5 182×257

紙のサイズは小さくなっていくのに、A・Bの数字は大きくなっていくのですね。
上記は、ほんの一例で、まだまだサイズは小さくなっていきます。
お仕事では、「A3、A4、B4、B5」をよく使ってますよ~。

でも、なぜAとBが存在するのでしょう?
それは、またまた紙のサイズにも歴史があったようですよ。

◯AとBだけじゃない!?

昭和の初め頃は、四六判や菊判、など、他にもたくさんの種類の判が使用されていたようです。

・四六判
イギリスの紙の規格寸法のクラウン判(787×1092mm)のことで、日本で使用していた美濃判のサイズの約8倍の大きさ(788×1091mm)にクラウン判が近かったので、大八ツ判として使われていたそうな。美濃判は、なんと、日本で江戸時代から親しまれたいたようです。
四六判と呼ぶようになったのは、大八ツ判を4×8で断裁すると、横4寸2分、縦6寸1分の本になることから、四六判と呼ばれるようになりました。ふむふむ、なるほど~

・菊判
元々は新聞用紙の寸法でした。しかし、それだけでは不経済であり、後には一般の出版物にも使われ始めたそうです。
諸説あるようですがその中には、菊判は、新聞用紙として、アメリカから輸入されていた紙の商標がダリアの花であり、ダリアは菊に似ていることや、この紙が新聞に使用されており、新聞の「聞」の字は「きく」と読むことや、菊は皇室紋(菊花紋章)であることなどから、菊の花を商標にし「菊印判」として売り出したともいわれています。そして、いつしか菊印判を略して「菊判」と呼ばれるようになったということも…。また、輸入された紙はドイツが原型であるという説も…。ほんまに、いろいろありますね。まだ、ありそう笑

なかでも、「書籍には四六判」「雑誌には菊判」といったことが主流だったり、同じ判でもサイズが微妙に違うといったことがあったようで…。ここから、紙のサイズの統一規格を決める…という傾向になっていったようです。
書籍には四六判…、確かに、お仕事で「四六判」もよくでてきます! そして、微妙に違うサイズもあります。笑
代々使われていたサイズも共存しているのですね。歴史はまだまだ、絶賛、継続中! ですね。

○なぜ、AとBができたん?

・A判
当時は2つの方式があり、アメリカやイギリスの方式は、元となる大きな紙(原紙)の大きさだけを決めておけば、それを何等分したかで自然と統一されるというもので、ドイツの方式は、原紙のサイズと、原紙を二等分していった用紙のサイズとを全て決めてしまうというものでした。日本は、ドイツの方式を採用しました。それは、当時の「A5」が日本で雑誌の主流だった「菊判」に近かったのもあり、そのまま採用することになったようです。

・B判
書籍の「四六判」がA判では対応できないため、四六判に近いサイズが効率よく作れる規格を探していると、A判の縦横比を維持したまま、面積を1.5倍にした寸法が、四六判に近いサイズとなることが発見されました。そして、これがB判となりました。ですが、これは日本のB判のサイズで、海外にもB判はあるのですが、日本のB判とは異なるそうです。

統一とはいえ、2つある規格。
昔から慣れ親しんだサイズ感を引き継ぐゆえの、二本立てだったのですね。
二本立てのおかげでより使い道に合ったサイズで作られ、それぞれの書籍にも個性がでています。
紙や書籍を手に取ったら、いろいろなサイズ規格も楽しんでみてくださいね。
四六判、菊判も既に、手にしているかもですよ。フフッ♪

今回は、ここまでです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
白銀比や、BはAの1.5倍、そうやったんや~。
2分の1になっていくのは知ってたのになあ…。紙の知識、まだまだノビシロありでした! あかんがな笑

 

「おせち」って、ひらがなのイメージですよね…

おせちの漢字ってあるのかなあ? という話になり、調べてみると…

おせちは漢字で「御節」と書くようです。

「御節」とは元旦や五節句(1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日)の節目のことで、御節を祝うために神様にお供えした食べたものを「御節句(おせちく)」と呼んでいたそうな。
「おせちく」が省略され、「おせち」になったのだとか。
本来はお正月だけではありませんが、1年で1番大切な節目であるお正月に振る舞う料理を「おせち料理」と呼ぶようになったそうです。

また、おせち料理の食材には、いろいろと意味がありますよね。
最近では、洋風なものも! 食材の種類も増えてきてますね。

お正月の準備…、まだ、先にようにも思いますが、今年も慌ただしく、時間がただただ過ぎてゆくのでしょうか…


お気に入り見っけ! ホッと一息、フフッ♪

そしてそして、編集長! 大変遅ればせながら、AREのAREおめでとうございます!